当時の電話は・・・

平成元年度の家庭用3561万と比較すると、当時は、電話とは文字どおり「上流階層の表示」でした。


なお、昭和26年3月の統計によれば、25年度という年が、戦争によって大被害を受けた電話が、戦前最高の108万に復旧した年であることを示しています。


さらにそれから5年たった30年には、朝鮮戦争がもたらした景気によって、わずか五年間で、戦前の最高数の倍である217万(住宅用は18万)に急増しています。


以上、電話をもっている人の数から明らかなように、電話創業時から第二次世界大戦前まで、また急増したとはいえ、昭和30年ころまでは、電話のイメージは「上流階層の表示大きな商店とか事務所を含めて」であって、別のいい方をすれば「優越感の表示」でした。


以下、具体的にこのような時代の電話イメージを見てみよう。


上流階層の表示


電話創業から100年間、そのほぼ3分の2を占める六五年間の電話イメージは、磯村氏の言によれば「特権の表示」、別の言葉でいえば「上流階層の表示」でした。


このことは、当時の電話加入者数がはっきりと物語っています。


すなわち。


第二次世界大戦前、電話加入者数が最大に達した年は昭和18年であり、その数は日本全体でわずか108万にすぎなかった。


しかも、そのほとんどは事務所用、商店用であり、商店用もかなり大きな商店にかぎられていました。


では、当時の家庭用の電話はどのくらいであったか。


家庭用を兼用する商店の電話を除き、純住宅用加入者数を把握できるようになった昭和26年3月の『電気通信年鑑』の統計によれば、この時点での住宅用電話は、全国でわずか8万6000にすぎなかった。

二節上流階層


二節上流階層のステータス・シンボル。


都市社会学の権威である磯村英一氏は、『東京の電話』の監修者として、大要つぎのように述べておられます。


東京都民にとって、電話は、創業時から長い間、身分上の格差をあらわす表現であり、また商売上の格差を示す指標でもあった。


いずれも電話が特別な階層の生活につながっていました。


それが、第二次大戦後の電話の復旧から新しく発展して、昭和32年、50万台に近づくにつれて、電話はもはや都民の特権の表示ではなくて、一般の日常生活の必需品にまで変わってきています。


続き

家事だけを手伝っていたら、確かに1日はつまらなくさぞかし長いだろうが、彼女の1日はそういう意味で長いのではなかった。

「家事も手伝うけれど、ほとんどは自分の時間。ちょっと気を抜くと、一体何のために生きているのかしらと想えてしまうし、歳ばかりとってしまう。だから白分を立て直してキレイでいるために、毎日365日、違うことをしよう、咋日と同じ日を1日も作らないようにしようって決めたんです。それだけで1日1日がとても重くなり1年が異様に濃くなったんです」

咋日と同じ日を作らない・・・言うほど簡単じゃないはずだ。

でも彼女はあっさり言った。

「前にしたような会話をしない。前に見たような手紙は書かない。前に見たようなTV見ない。前にしたようなオシャレをしない」

これは早い話が、自分で自分の感性を決してあきさせない、自分が自分にあきないことなのです。

毎日同じことをしても自分の体の中だけは循環させる。

それだけで細胞がヒマを感じない。

ヒマな女は醜くなると言うけれど、一見ヒマに見える彼女が、見るたびにキレイに輝いていくのは、やっぱりこんな確固たる理由があったのです。

体の中がジッとしていない1年は、人に歳をとらせる1年ではなく、永遠に人を成長させる1年となるのです。


1年の長さ

●●

ヒマなのに、1年がとても長い女性。

若い頃は、1日が短く、1年が長い。

ところが、歳をとるにつれ、一日が長く、一年がとても短く感じるようになるという。

密度の濃い毎日を送っている人の"1年"はたっぷりと豊かで、逆に退屈でつまらない毎日をいやいや送っている人の"1年"は、何とも貧弱だと解釈できます。

今の時代、子供の毎日がキラキラで、老人の毎日が退屈であるとも決めつけられないから、1日や1年の長さは年齢とはもうあまり関係ないのかもしれない。

「私は、1日も長いし、1年も長いわ」と言う30代の女性がいる。

お仕事は?と聞いたら「家事手伝い」の答え。

ちょっと懐かしい響きです。


続く・・・・

すべきこと

年齢とともに"すべきこと"って決まってる。

だいたいいつまでに結婚すべきで、仕事で成功するなら、いつまでに目途をつけておくべきで・・・みたいに。

それでその年齢を大幅に超えてしまうと"残念だけど、それはなし"と自分に言い聞かせてしまうような。

でもその期限を守ったからって誰もほめてはくれない。

ほめてもらえないなら一生守らなくたっていいはずなのだ。

この女性は、ひょっとしたら死ぬまで、何もできないかもしれない。

まして有名にはならないかもしれない。

でも、この人の"世間知らず"は明らかにエネルギーになっています。

そういう話をするだけで、人はこの人に一目置くだろうし、立派な"現役の女"としての扱いを受けるだろう。

意識だけのすごい女性は、それを口に出すことで、見た目にもすごい女性に見えてくるのです。

もう歳だから、私はダメだから、そう思って"未来の夢"を閉じ込めると、人はそこで終わる。

果たせなくても、夢を女は死ぬまで見つづけるべきものとつくづく思った。

夢の効用

●●

夢は夢で終わろうと、女は夢を持つべきだ。

「私、何か今のままじゃぜったい終わりたくないって思うのよ。特に有名になりたいということじゃなく、何か"手応え"のあることをひとつでもやってみたいと思うのよね」

最近の主婦にはこういうことを言う人がとても増えたそうです。

子供を育て終わって一段落したら・・・そういう想いなのだろう。

しかし、ここでそう言ったのは、60歳をとうに過ぎた女性だった。

この年齢の女性が、"特に有名になりたいということじゃなくて"とつけ加えたこと自体に、まずハッとする。

世の中には、すごい女性っているものだと思ったのだ。

実際目に見えるところには"すごい女性"っていっぱいいるが、目に見えないところにも、また肩書きも社会的立場も名刺も何も持っていないから、何がどうすごいのか、見ただけではわからないけれども、精神的にはものすごい女性っているものだと感じ入ったのだ。

インテリア

そう言えば、インテリアの専門家が「インテリアは完成させてはいけない」と言っていました。

確かに、もはや何も動かせない、何も引けないし何も足せないという完壁な部屋ができあがると、幸せな気分なのはほんの数日、たちまちその部屋への関心がなくなったりしてしまうのは、よくあること。

日本の家で多く見かける、おさまりの良すぎるレイアウトや完結してしまったインテリアの中では、逆に人がくつろげないでいる上に、あきてしまうのも恐ろしく早いのだ。

これはそのまま人の人生にも当てはまる。

早いうちに、たとえば20代で何もかもを非の打ちどころなく完成させてしまった人生は、あとはそれを崩していくしかなくて、それ以上に幸せになるなんて期待できない。

女の美しさも同様。

完結してしまったら、つまらないしあきられる。

未完成、未完熟のままでいないと、女のキレイもあきられる。

言いかえれば、女の美しさに完成はないのです。

未完成の幸せ

●●

家も女も、未完成のうちが華。

『ローズ家の戦争』という映画を見た時、そこに描かれているテーマは、人の人生における知られざる真実を露骨なくらい鮮やかに描いていると感じた。

ごくふつうに結婚した2人は、まじめに生活をしてやがて大きな家を買う。

内装はすべて自分たちの手で行い、家具や食器をこつこつとためる。

それが夫婦の生きがいとなった。

そしてついに、完壁な家が完成。

非の打ちどころのないローズ家ができあがる。

しかし、ローズ家ではその瞬間から戦争が始まるのです。

夫婦の絆は、その家を完成させることで成立していたのだ。

もはや2人でやることがなくなり、突然始まった夫婦ゲンカは日々エスカレート、とどまるところを知らず、食器や家具をこわすまでとなり、結末は夫婦で殺し合う。

しかし、2人が死んだかどうかは不明のまま終わる。

つまり、夫婦相互殺人がテーマではなく、2人の夢が叶い、"作業"が終わった時、絆も切れて、すべては終わると言いたかったのだと思います。


登山は楽しい 5

道を戻り沼ノ平へと下って行きます。


この辺の道はひどくぬかるんでいます。


べつに雨上がりでなくても泥道であるそうです。


気をつけて歩いても靴はどろどろになってしまいます。


このコースが人気がないのにはこういった部分にも原因があります。


周りに熊笹や灌木の生い茂る泥道を靴を汚して下って行くと、ようやく沼ノ平に出て木道があらわれる。


沼ノ平は大雪山を代表する高層湿原で六ノ沼、五ノ沼、半月沼などのたくさんの沼や池塘が点在しています。


以前は木道も整備されていませんでした。


その木道を進んで行くと、まず右手に六ノ沼があらわれます。

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